オークニーにて着物のワークショップを共催しました(11月1日-2日)

令和6年11月21日
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11月1日(金)から二日間にわたりカークウォールにて、オークニー日本協会と当館との共催で、着物ワークショップ及び展示会を開催しました。同ワークショップではグラスゴー大学宗教学講師で日常的に着物を着用し、着物づくりの経験も持つ矢崎早枝子氏を講師に招きました。

イベントはハイランズ・アンド・アイランズ大学でのワークショップから始まり、参加した学生たちは矢崎博士から着物について学んだ後、実際に紙で着物のミニチュアを作る体験をし、着物作りの工程が「もったいない」という日本の考え方に大きな影響を受けていることを学びました。着物は、作る際に裁ち落としの必要がなく、ほぼすべての生地が使用されるため、一般的な衣料品製造工程に比べもはるかにエコロジーです。

また、11月2日(土)には、カークウォール図書館で地元住民を対象に着物のワークショップが開かれ、着付け体験も行われました。参加者は、帯の色やアレンジ、小物などを自分で選び、着付けに参加しました。現在V&Aダンディーで好評開催中の着物展「Kimono: Kyoto to Catwalk」の影響もあり、ワークショップは、性別や年齢も異なる人々が参加し、即完売となりました。着付けを終えた参加者は写真撮影を行い、「着物を着ると姿勢が変わる」、「着心地がいい」、など実際に着物を着用した際の感想をつぎつぎと述べていました。

また、オークニー在住のデザイナー、レイチェル・アレキサンダー女史がカークウォール・グラマー・スクールで美術を専攻していたときに制作した着物など、さまざまな種類の着物が展示されました。

一連の着物のイベントは、特に着物の持つ持続可能性という側面から好評を博し、多くの参加者が伝統的な日本の織物や着物作りの工程についてより関心を持つきっかけとなりました。