2020新年祝賀会での髙岡総領事の挨拶
2020/1/24
新年明けましておめでとうございます。十二支の最初の年にあたるねずみ年、令和最初の初春を、皆様におかれましては穏やかに迎えられたこととお慶び申し上げます。
本日は,ご多忙の中,ようこそいらっしゃいました。総領事の髙岡望と申します。
本日は,ご多忙の中,ようこそいらっしゃいました。総領事の髙岡望と申します。
年も改まり、総領事館館員一同,昨年同様全力で職務に邁進する所存ですので,引き続き当館へご支援,ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
本年は、今上天皇皇后両陛下のお写真にお見守りいただきながらの、最初の新年会となります。年の始めにあたり皆さんと共に、ここエディンバラから平成の時代を振り返り、令和の新時代を展望してみたいと思います。
思えば平成の三十年余の間、世界ではグローバル化の進展、技術の進歩はとどまることを知らず、これらがもたらしたアメリカのIT産業を中心にした巨額の富の集積、中国の台頭により、気がついてみれば私たちは、三十年前と全く異なる世界に住んでいるようです。
これと平行して先進国内では格差が拡大し、グローバル化、IT化の恩恵を受けた上昇気流に置き去りにされた人々の不満、怒りが、水面下で積み上がっていました。このLeft Behindと呼ばれるようになった人々の心をまずとらえたのは、ナショナリズムでした。
そのパワーが平成の最後が近づくにつれますます昂揚し、アメリカではトランプ大統領の当選、イギリスではBrexitにつながったという流れについては、そちらの棚にある私の著書の中で分析した通りです。
それでは、ここイギリスではボリス・ジョンソン政権の誕生で幕を開けた令和の新時代に、ナショナリズムのパワーはわれわれをどこに連れて行くのでしょうか。
今週私は、ニコラ・スタージョン首席大臣とケン・マッキントッシュ・スコットランド議会議長にそれぞれお会いする機会がありました。お二人とも、日本との関係強化に大いに意欲を示しておられました。総領事館としましては、今後ともスコットランドの情勢も含め、アンテナを高くして、対応していきたいと思っております。
令和の訪れに伴いもう一つ、ナショナリズムとともに人々の心をとらえたのは、気候変動ならぬ、気候非常事態、Climate Emergencyでした。本年11月にはグラスゴーで、COP26が開かれます。この地球環境分野で最も重要な国際会議への対応も、当館の重要な任務です。
先週には、エリザベス女王陛下のウインザー城へのご招待を受けて、この春に天皇皇后両陛下がイギリスをご訪問することが発表されました。ともにオックスフォード大学にご留学のご経験のある両陛下の、その最初の外国の御訪問先がイギリスとなられましたことは、大変意義深いこととお喜び申し上げます。
令和元年に、両陛下のご即位とともに日本の名を世界にとどろかせたのが、ラグビーワールドカップの決勝トーナメント進出でした。運命の10月13日の対スコットランド戦。私はこの公邸に補習校の中学生とスコットランドの地元ラグビーチームの少年少女を招いて、仲良くTV観戦会を開きました。試合が終わった直後にスコットランドの小さい少年が、「スコットランドに勝ったのが日本でうれしい。」といってくれた一言に、いたく感激しました。
令和元年に、両陛下のご即位とともに日本の名を世界にとどろかせたのが、ラグビーワールドカップの決勝トーナメント進出でした。運命の10月13日の対スコットランド戦。私はこの公邸に補習校の中学生とスコットランドの地元ラグビーチームの少年少女を招いて、仲良くTV観戦会を開きました。試合が終わった直後にスコットランドの小さい少年が、「スコットランドに勝ったのが日本でうれしい。」といってくれた一言に、いたく感激しました。
この友情とフェアプレーの精神がある限り、日本とスコットランド、そして日本とイギリスの関係は、Brexitで何が起ころうとも、ますます進展していくものと思われます。
昨年のラグビーに続き、本年もイギリスが発祥の地であるスポーツのイベント、パラリンピック、そしてオリンピックが東京で開催されます。
昨年のラグビーに続き、本年もイギリスが発祥の地であるスポーツのイベント、パラリンピック、そしてオリンピックが東京で開催されます。
そこで昨年に引き続き、日英文化季間、英語ではSeasons of Cultureと銘打って、様々な交流イベントが企画されています。本日ご臨席のみな様におかれましても、総領事館のホームページに特設欄を設けておりますのでチェックいただき、ご都合がつけば是非参加していただければありがたいと思います。
それでは最後に本年が皆さまにとり良い年となることを心より祈念して,私の年頭の挨拶とさせて頂きます。ご静聴ありがとうございました。